第7章 ヘアケアの基礎知識|ルチアの育毛

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第7章 ヘアケアの基礎知識

私が最もお伝えしたいのがこの章で、薄毛予防、ハゲ治しの方法が集約されている章ともいえる。薄毛予防があまりにも簡単過ぎて拍子抜けすること請け合いだが、薄毛になってしまわないために、ぜひ、正しいヘアケアを身につけていただきたい。

へアケアの基本

一般にヘアケアといえば育毛剤を使用することと勘違いされがちだが、ヘアケアの基本は髪と頭皮の洗浄と保護である。そして、薄毛になってしまう最大の理由がシャンプー法の間違いとシャンプー剤の選択ミスである。
本書をお読みいただいておわかりのように、髪の毛は体内で消化しきれず、かつ、大小便でも排泄しきれなかった毒素や老廃物を体外に運び出すために、毛母細胞の働きで毎日つくりだされている。

つまり、人が生きている限り放っておいても生え続けているのだが、この生まれたばかりの髪の毛はまさにうぶ毛で、私たちの目には見えにくい。このようにしてつくり出された髪の毛が、成長して頭部の保温とクッションの役割を担って私たちの命の中枢ともいえる脳を護ってくれるのである。
私たちが行わなければならないヘアケアとは、このように勝手に生まれてくる髪の毛が無事成長毛に育つ環境を整えることである。
簡単にいうと、その日の頭皮の汚れをその日のうちにきれいに洗い落とすために肌にも良い成分でつくられたシャンプー剤を用いて、毎日シャンプーをすることがヘアケアなのである。そして、洗髪は、これも肌にも良い成分でつくられたコンディショナーの使用を以(もっ)て完結する。
その洗髪も方法を間違えると逆効果を招きかねないので、ぜひ正しいシャンプー法を身につけていただきたい。
一般にヘアケアといえば育毛剤を使用することと勘違いされがちだが、ヘアケアの基本は髪と頭皮の洗浄と保護である。そして、薄毛になってしまう最大の理由がシャンプー法の間違いとシャンプー剤の選択ミスである。
本書をお読みいただいておわかりのように、髪の毛は体内で消化しきれず、かつ、大小便でも排泄しきれなかった毒素や老廃物を体外に運び出すために、毛母細胞の働きで毎日つくりだされている。

つまり、人が生きている限り放っておいても生え続けているのだが、この生まれたばかりの髪の毛はまさにうぶ毛で、私たちの目には見えにくい。このようにしてつくり出された髪の毛が、成長して頭部の保温とクッションの役割を担って私たちの命の中枢ともいえる脳を護ってくれるのである。
私たちが行わなければならないヘアケアとは、このように勝手に生まれてくる髪の毛が無事成長毛に育つ環境を整えることである。
簡単にいうと、その日の頭皮の汚れをその日のうちにきれいに洗い落とすために肌にも良い成分でつくられたシャンプー剤を用いて、毎日シャンプーをすることがヘアケアなのである。そして、洗髪は、これも肌にも良い成分でつくられたコンディショナーの使用を以(もっ)て完結する。
その洗髪も方法を間違えると逆効果を招きかねないので、ぜひ正しいシャンプー法を身につけていただきたい。

正しいシャンプー(洗髪)の方法

はじめにお断りしておくが、ここにあげる洗髪法は、私がエステティシャンであった頃の経験で、髪と肌の主成分は同じという厳然たる事実を基に、肌にも良い成分を配合して製造している当社のシャンプー剤を使用する前提の洗髪法である。
正しい洗髪の手順は、次の通りである。

(1)髪と頭皮を温水で濡らす。
シャンプー剤を満遍なくゆきわたらせ、泡立ちをよくするためである。必ず髪を濡らしてから使用するようにする。

(2)シャンプー剤を適量手のひらに取り、もう一方の手指の腹で頭皮に塗りつける。
シャンプーの基本は頭皮の洗浄なのでシャンプー剤を頭皮数か所に少しずつ塗るとよい。

(3)爪を立てないようにして両手指の腹で頭皮全体をこすり洗う。
耳の周りには育毛に関係の深い血管が通っているので、この血管壁の汚れを落とすつもりで、忘れずにこすり洗う。頭皮をくまなく洗うと、その泡で髪の毛はきれいになるので、意識的に髪を洗う必要はない。
逆に髪の毛だけをもみ洗いすると、髪の毛の表面を覆っている硬いキューティクルがぶつかり合って切れ毛や枝毛の原因にもなる。頭皮をこすり洗いする強さは、理容室や美容室で受ける際の洗髪を参考にすればよい。この頭皮のこすり洗いは、毛細血管の健康保持にもなる。

シャンプー剤をつけたまま、あまり長時間頭皮をこすり洗う必要はない。また、シャンプー剤を泡立ててから洗う人もいるが、そうすると頭皮の汚れがきちんと落とせないので、やめたほうがよい。
私の知人に、有名育毛サロンの指導にしたがって毎回5分以上も頭皮を洗い続けたために、かえって頭皮を傷めてしまい、長い間皮膚科に通っていた方がいたが、そんなバカげた指導をする育毛サロンが今も存続しているのだから嘆かわしい限りである。新陳代謝が活発な児童でも、ものの10秒のこすり洗いで十分汚れ落としができることを忘れないでいただきたい。シャンプー剤を塗り付けた後の頭皮のこすり洗いは30秒以内がちょうどよい。

(4)念入りにすすぐ。
シャンプー剤は、髪と頭皮の汚れとともに脂分も取り除く。その成分が髪や頭皮に残ると、フケ、枝毛、切れ毛などの原因となる。すすぎはシャンプー剤の成分を残さないよう、くれぐれも念入りにしたほうがよい。よほどひどい汚れでなければ、二度洗いの必要はない。
シャンプー
(5)コンディショナーを髪の毛だけに塗り、1、2分おいてから簡単にすすぐと、保護成分が頭皮にも満遍なくゆきわたる。
コンディショナーはすぐに洗い流すよりも、少し時間をおくだけでコンディショニング効果が倍加するので、なるべく時間をおくほうがよい。
また、薄まったコンディショナーの成分によって、髪と頭皮が保護されるので完全にすすがないようにする(頭皮に悪影響を及ぼす成分が配合されたコンディショナーなどを使用した場合は、この方法は当てはまらない)。洗髪はコンディショナーの使用で終了となる。
コンディショナー
髪の毛をつかさどる細胞の中には、髪の色を左右する色素細胞(メラニン細胞)があり、この色素細胞の情報は親から受け継がれるものである。
つまり、生まれついての黒髪、金髪、茶髪、灰色など、髪の色は色素細胞の遺伝情報によって決められる。この遺伝情報は、抜け毛などの脱毛症とは連動しない、独立した情報である。

黒髪が白く変わるのは、毛の色をつくる色素細胞の働きが悪くなったために起こる現象であり、多くの場合脱毛とは連動していないが、老化に伴い併行して起こってくる。
白髪の人はハゲないと思っている人たちもいるが、白髪であっても頭皮が不潔であったり、血管に問題があれば黒髪と同じように髪は細くなり、やがて抜け落ちる。
白髪は黒髪にくらべて体積が大きく軽いためにかさばって見え、同じ本数でも黒髪の数倍も多く見える。そのために、同じように脱毛が進んでも白髪のほうが髪の量が多いような印象を与える。また年齢が高くなると、脱毛が起こらない方も白髪になるので、白髪はハゲないという錯覚した説が広まったのであるが、白髪になったからといって、ハゲと無縁ではない。

また、白髪を抜くと白髪が増えるという俗説があるが、白髪は本来ならうぶ毛の状態で生え出た髪に色素を上げるはずの色素細胞の働きが悪くなって起こる現象で、単的にいうと老化現象でもある。そこで、生え出た白髪を抜いてもその毛根部分が若返ることもなければ、色素細胞が増殖するわけでもない。
したがって抜いた白髪の周辺に新たに生える髪も当然白髪となるだけである。白髪を抜いたから白髪が増えることはないので、少量の白髪は気に病むより抜いた方が手っ取り早いと思う。ハゲに関する風説は今挙げたもの以外にもさまざまあるが、本章では代表的なものについて検証した。
次章では、私の発毛・育毛理論の出発点となった、人体における髪の役割について解説していく。

脂性の方も必ずコンディショナーを

一般に脂性の方は、コンディショナーを使いたがらないが、コンディショナーは洗髪後の髪と頭皮のpH(アルカリ、酸性度)を整えるとともに櫛の通りを滑らかにし、さらに髪と頭皮にうるおいを与える。
頭皮を含む人の肌は、弱酸性の状態が最も望ましいが、洗髪直後の髪や頭皮はアルカリ度が強くなる。
頭皮がアルカリ性の状態になると、フケ、かゆみなどのトラブルが起きやすくなる。そのために洗髪直後の頭皮は保護機能が働いて、皮脂を大量に分泌して猛スピードで皮脂膜(保護膜)を形成する。
皮脂は本来、保護膜形成のために分泌されるものであるが、分泌量が多過ぎてもよくない。コンディショナーを洗髪後に使用すれば、人工的な保護膜がつくられるので、必要以上の皮脂分泌が抑えられる。つまり脂性が改善されるのだから面倒がらないで、必ず使うようにしたほうがよい。
皮脂膜の最も大きな役割は、頭皮の呼吸を妨げることなく表皮水分を保持することである。その目的に見合うように、コンディショナーは、レシチンやヒアルロン酸などが配合されているものが理想的である。
しかし、市販のコンディショナーは皮脂膜のような保護の働きはせず、単に櫛の通りをよくするための油膜をつくり、かえって頭皮の呼吸を妨げるものが多いので注意が必要である。

シャンプー(洗髪)の回数

ある日私のもとへ「シャンプーするたびに髪の毛が大量に抜けて困っている。頭がかゆいし、フケが止まらない」と深刻な様子で相談にみえた方がいる。話を聞いてみると、驚いたことに彼は、1週間に1度しか髪を洗わないのに、「自分は頻繁に洗髪をし過ぎるから抜け毛が多くなった」と信じ込んでいるのだ。
しかしシャンプーは、すでに述べたように髪を洗うのではなく、頭皮を洗う行為である。
頭皮は顔や体の皮膚の延長であり、お風呂に入った際に体は毎日洗っても、頭は2日おきとか、3日おきでよいと考えるのはおかしい。まして1週間に1度のシャンプーではトラブルが起きて当たり前である。頭皮は、衣服を纏(まと)った肌よりも汚れやすい環境にあり、洗顔のたびにシャンプーをする必要はないが、入浴の都度きちんと行うべきである。特別に汗をかいた日などはなおさらである。
いつまでも健康な髪を保つには、髪と頭皮をいつも清潔に保つのが一番である。
肌にも良い成分でつくられたシャンプー剤とコンディショナーを選んで、毎日シャンプーするようお勧めする。
ある日私のもとへ「シャンプーするたびに髪の毛が大量に抜けて困っている。頭がかゆいし、フケが止まらない」と深刻な様子で相談にみえた方がいる。話を聞いてみると、驚いたことに彼は、1週間に1度しか髪を洗わないのに、「自分は頻繁に洗髪をし過ぎるから抜け毛が多くなった」と信じ込んでいるのだ。
しかしシャンプーは、すでに述べたように髪を洗うのではなく、頭皮を洗う行為である。
頭皮は顔や体の皮膚の延長であり、お風呂に入った際に体は毎日洗っても、頭は2日おきとか、3日おきでよいと考えるのはおかしい。まして1週間に1度のシャンプーではトラブルが起きて当たり前である。頭皮は、衣服を纏(まと)った肌よりも汚れやすい環境にあり、洗顔のたびにシャンプーをする必要はないが、入浴の都度きちんと行うべきである。特別に汗をかいた日などはなおさらである。
いつまでも健康な髪を保つには、髪と頭皮をいつも清潔に保つのが一番である。
肌にも良い成分でつくられたシャンプー剤とコンディショナーを選んで、毎日シャンプーするようお勧めする。

毛穴の中の皮脂は洗えない!

毛穴の中の皮脂を洗い落とすとよいと思い込んで、皮脂を徹底的に洗い落とす洗浄力の強いシャンプー剤や洗髪用ブラシをを使用して長時間頭皮を洗う人が後を絶たないが、この行為は「薄毛まっしぐら街道を全力で走っているような行為」である。
分泌された直後の皮脂と分泌途中の皮脂が、ちょうど毛穴をふさいでいるように見えることからはじまった誤解から生まれた、間違った洗髪法である。

そもそも人体の仕組みと構造では毛穴の中の皮脂が洗えるはずがない。
人の髪の毛はおよそ10万本あるといわれている。
その髪の毛はもちろん毛穴から生え出ており、毛穴のひとつひとつに備わっている皮脂腺は、ちょうど洞穴の中の横穴のようになっている。
この皮脂腺は体内の皮下組織の一部であって頭皮表面に存在するものではない。
その中にある分泌される前の皮脂は、たとえていうと分泌される前の唾液のようなものでこれを洗い落とすことなどできはしない。
毛穴の中の皮脂を洗い落とそうという行為は、尾籠(びろう)なたとえで恐縮だが、排泄される前の便を洗い落そうとして、肛門を洗浄力の強い石鹸などで長時間洗うようなもので、便が洗い落とせないばかりか肛門が荒れてしまう結果になるのは明白である。
近年の薄毛の大きな要因が、この皮脂を徹底的に洗い落とそうとする強いシャンプー剤を使用しての間違ったシャンプー法であることを心していただきたい。

育毛剤の役割

清潔で健康な頭皮からの皮膚呼吸が保証されると、新毛は立派な成長毛に育ってゆく。
髪の成長の源は、清潔で健康な頭皮と、髪の毛よりもさらに細い毛細血管を通して、毛母細胞に供給される酸素と栄養素である。
毛細血管に異常が生じてしまうと、毛母細胞に栄養が十分に届かず、髪の毛は成長できなくなる。
また、年齢が高くなり、毛細血管にコレステロールなどが溜まりはじめると、毛母細胞に供給される栄養素が少なくなるので、髪が細くなるという現象は避けられない。
丈夫な血管からの絶え間ない栄養補給は、髪の成長に欠かせないもう一つの絶対条件であるが、なんらかの理由で毛母細胞へ充分な栄養が行き届かなくなって、髪の毛が細くなったり抜けたりするのであれば、髪の毛を護るために毛母細胞に対して人為的に栄養補給をすればよい。
つまり、髪の毛に必要な栄養素を主成分にしてつくられた育毛剤を使うようにすればよいわけである。
したがって私が考える育毛剤の唯一絶対の役割は、働きが弱くなった自律神経や毛細血管に代わる、毛母細胞への栄養補給である。
そして発毛のカギをにぎるのはシャンプー剤と、もうひとつ、コンディショナーである。コンディショナーはシャンプー後の髪と頭皮を保護し、皮下組織の負担を軽減させる目的で使われる(「脂性の方も必ずコンディショナーを」参照)。

育毛剤の効果的な使用法

これまでに述べてきたように、育毛剤の役割は、髪の毛の成長に必要な養分の補給である。毛細血管や血流に問題がなければ、絶え間なく受ける養分の補足であるのだから、髪の状態によって、当然使用量が異なる。
栄養失調の状態にある病人に対して、その度合いによって、栄養剤の点滴の量を調整するのと同じである。

育毛剤は、
・中年以上の方の髪の毛の現状維持が目的なら、1日2回の使用
・脱毛の自覚がある方の髪の毛の回復が目的なら、1日4~5回の使用
が適当である。

ただし、脱毛などのトラブルがないのに使用する必要はない。育毛剤は、頭皮の化粧水のようなものとお考えになるとよい。
化粧水を顔に塗った後、マッサージをしないように、育毛剤を頭皮面にゆきわたらすつもりで、指の腹で軽くさするだけでよい。

育毛剤はトラブルが起きてから使えばよい

昨今の日本ではなぜか、ヘアケアは育毛剤を使うことだと考えている方が多い。
しかし髪と頭皮の健康な方が、保全の意味で育毛剤を使う必要はない。
へアケアの基本は洗髪であり、髪と頭皮を清浄に保つのが真のヘアケアである。
髪と頭皮の汚れを放置しないようにして、髪にとってよくない成分がたくさん配合されたシャンプー剤等を使わなければ、基本的に髪のトラブルは起きない。
さらにスタイリング剤などで頭皮の呼吸を妨げないよう注意すれば、若く健康な方のヘアケアはそれだけで完璧である。
トラブルもないのに育毛剤を使うのは、がんを患う前に抗がん剤を服用するようなものである。育毛剤は、脱毛症を自覚していたり、年齢を重ねて体力の衰えを実感してから使うようにすればよい。