第6章　ハゲ治しはこんなに簡単にできる

ハゲ治しに携わって30年になる私の経験と独断で言うと、間違ったヘアケアさえしなければ、ハゲ治しは拍子抜けするほど簡単である。
しかも、あまりに簡単なので、この事実を信じてもらう手段が見つからないのが私の一番の悩みなくらいである。
胃や腸の仕組みと働きに性別の違いがないように、髪の仕組みと構造にも性別の違いがない。だから、脱毛症のタイプに性別や年齢の違いなどない。
また、前頭部、頭頂部、側頭部、後頭部のどこが薄くなろうと、私の経験ではハゲ治しの方法に違いなどない。
私たちはもっと素直に考えるべきだと思う。
私たちの体は常識や思考をはるかに超越した存在で、目に見えない受精卵から、こんなにも複雑極まりない生命体となっている。
その人体に備わったあらゆるものが、生命維持に必要なもので、髪の毛も例外ではない。必要があって人体に備わっている髪の毛は、本来なら人が生きている限りなくなるものではない。
私は、脱毛現象は、痛覚同様に人体の危険を知らせる信号ととらえている。たとえば洗髪不足による抜け毛は、清潔を心掛けるようにという信号であり、ストレス性の抜け毛は精神の健康が危険であるという信号と考えている。
頭皮が荒れているのは、現在使用しているシャンプー剤は良くないという信号であり、頭皮を掻（か）いてはいけないという信号でもあると考えている。このように考えてゆけば、ハゲ治しほど簡単なことはない。
ただ、髪の毛は目に見える早さで伸びるわけではないので、改善を実感するまでに時間がかかるだけである。
断言する。
ハゲ治しは実は拍子抜けするほど簡単なのである。

ここでお断りしておくが、私は、ヘアケア業に携わって間もない頃は、相談者から受ける「○○シャンプーはどうですか？」という問い合わせにきちんとお答えするために、市場に新たなヘアケア商品が出るとできる限りそれらの商品を試用して、その使用感、効果などをチェックするように心掛けていた。
ところがある時、当時テレビで大々的に宣伝されていたあるシャンプー剤をたった一度試用しただけで、髪に甚大なダメージを受け、修復に2か月以上を要してしまったことがあった。
自身の髪を最良の状態に保ちたいと考えていた私の焦りは大変なもので、以来どのメーカーのどんな製品にも一切手を出さなくなった。
したがって、ここに挙げる事例は当社の実績からの抜粋のみであり、この点を深くご理解の上、この先をお読み願いたい。

また、徐々に皮脂の分泌量も正常化される。
中年以上の方と、早期育毛を望む方には、育毛エッセンスの使用が必要になるが、皮下組織の損傷や頭皮下の老廃物の量に問題がなければ、私の経験ではおよそ1～2年でその方本来の毛量をとり戻している。
本来の毛量に戻るまでの時間は、本人の代謝力、毛周期の長短、抜け毛が続いた結果の頭皮の肥厚の度合い（脱毛が始まってからの時間）で違ってくる。
また、頭皮に肥厚が認められる場合は整皮効果の高い頭皮トリートメント剤の使用が必要になるが、おおかたは、自宅で毎日入浴時に正しいシャンプー法で洗髪し、毛母細胞への栄養補給を目的とした育毛エッセンスを使用するだけで解決する。
育毛用の器具や、薬、サプリメント類は一切必要ない。

このタイプは、シャンプー剤とシャンプー法の間違いで頭皮表面が荒れた状態なのだから、その原因を正せば薄毛は解消する。

私の経験では、それだけでおよそ2週間で肌荒れに起因する細かいフケが出なくなり、1か月もすれば抜け毛が解消され、1～2年で簡単にその方本来の毛量をとり戻す。
本来の毛量に戻るまでの時間は、本人の代謝力と肌荒れの度合いによるが、2年以上かかる方は少ない。ただし、アトピー性皮膚炎や、アレルギー性蕁麻疹（じんましん）などはこれより長い時間がかかってしまう場合もある。

皮膚科などに相談して塗り薬や飲み薬を摂取すると、かえって広範囲な脱毛現象を引き起こすこともあるので、避けた方がよい。
現実に私のもとへは、皮膚科にかかってひどくなってしまったという相談者が多く訪れる。中には円形脱毛の治療ということで、ステロイド剤の局所注射を受けてしまった方もいる。そんな方の頭皮はブヨブヨになってしまっていて、私はこの状態を相談者にどのように説明すればよいのかといつも困ってしまう。
ステロイド剤が脱毛の要因のひとつであるというのに、この注射を施した医師らは脱毛全般には有害であっても円形脱毛に限ってステロイド注射で良くなるとでも考えているのだろうか？
その結果、相談者の脱毛がひどくなってしまう事実をどのようにとらえているのだろう？ハゲは治せなくても円形脱毛症だけは皮膚科で治るという思い込みは大きな間違いである。

血流が正常であれば絶え間なく供給される栄養素が不足気味な状態なので、栄養失調の患者に点滴を施すように、育毛エッセンスを1日数回塗布するようにする。
また、栄養失調が原因だからと髪の栄養注射などを施すと逆効果となる。サプリメント等の摂取は、育毛を阻害する薬害脱毛につながる結果になるので、やめたほうがよい。
もちろん育毛器具などを使用する必要もない。
その方本来の毛量をとり戻すまでの時間は、ご本人が受けるストレスとの兼ね合いで大きく左右されるが、こまめな栄養補給を欠かさなければ、おおかた2～3年で本来の毛量となる。

髪の栄養補給のためのサプリメントや栄養注射や薬剤を用いれば手っ取り早いのではないかと考える方もいるが、私の経験では逆に深刻で回復困難な薬害脱毛症になってしまうので、おやめいただきたい。
その方本来の毛量をとり戻すまでの時間は、整皮効果の高い頭皮トリートメント剤を併用して、2～3年である。なお、高齢者性脱毛は老化現象の現れでもあるので、毛量をとり戻した後も育毛エッセンスを使用したほうがよい。
 

薬害脱毛を簡単にいうと、大小便や汗などで、排泄できなかった老廃物が原因で引き起こる脱毛症である。
したがって、この老廃物を取り出せばよいのだが、現実には皮下組織の中に溜まっている老廃物を取り出すのは不可能である。
しかし、医学者とは立場の違う私は経験と実績に基づいての対処法を実行できる強みがあり、独自の発想で薬害による脱毛の解消法を編み出してこれを実践している。

その解消法を大雑把にいうと、美容成分を皮下に浸透させるエステティック技術を応用して、逆に頭皮下の老廃物を除去するというもので、私が考案したまさに世界唯一の老廃物除去法である。私はこの老廃物除去法を ルチア育毛デトックス と名付けて、ルチアサロンで頭皮エステティックとして相談者の頭皮に施術している。
私自身も病の影響で何度か深刻な薬害脱毛に陥ったが、 ルチア育毛デトックス のおかげで、本来の毛量を保っている。
本章では、このデトックス法で取り出された事例の一部を、ご本人の許可を得て紹介させていただく。また、薬害脱毛についてルチアが相談者の皆様からの情報をまとめた表（表：老廃物となって髪に影響しやすい摂取物）を紹介させていただくが、私自身はこの表中にすべてが表されているとは考えていない。髪に影響を与える摂取物はまだまだ多く存在すると考えている。
私は一人でも多くの方にこの現実を知っていただきたいと強く願っている。