第7章 意外で深刻な落とし穴|ルチアの育毛

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第7章 意外で深刻な落とし穴

薬がもたらす脱毛症

『病の治療目的で服用した薬が原因で、脱毛症になった』という言葉を、にわかに信じる方は少ないかもしれないが、これは事実であり、薬の服用からも脱毛症を招くのである。
学生のころ読んだ推理小説に『被害者の髪の毛から、ヒ素が検出された』とする内容のものがあったが、数年前現実に起こった殺人事件でも、捜査の過程で被害者の髪の毛から風邪薬が検出され、それが凶器と断定されたという報道は、まだ記憶に新しい。
栃木県で起きた保険金目当ての殺人事件の凶器は市販の風邪薬で、被害者は、ビタミン剤と偽って与えられた風邪薬を飲み続けた結果、死にいたってしまった。
すべての薬は『毒を以て毒を制する』ものであると前に記したが、たとえ風邪薬であっても、元は『毒』なのだから、多量に服用すれば当然の結果を招くことになる。
風邪薬を悪用した保険金殺人は極端な例だが、この事件は私たちに、「薬は患ったときに飲むものであって、むやみに飲み続けると、思わぬ弊害を起こし、ときには死に至る」という事例をはからずも教えてくれた。

ただ、前にも記したように、私たちの身体には、さまざまな保護機能が働いており、ときに必要以上に薬物を摂取してしまっても、大半が汗や毎日の排泄物や髪の毛に混じって、体外に送り出される仕組みになっている。しかし、これらの毒素が排泄機能を超えて多くなると、残留成分として頭皮下などに蓄積され、やがて脱毛症などの深刻なトラブルに発展する。脱毛症と薬の因果関係は、想像以上に深いのである。

弊社モニターEさん(二十八歳、平成十二年二月十四日モニター開始)の例を紹介させていただく。少々額が広い程度で、一見脱毛症とは思われないのに、ご本人は「自分はひどい脱毛症である」と考えていた方である。
当初私は、ハンサムな顔立ちをしているこのモニターを、典型的な脱毛恐怖症であろうと、間違った判断をしていた。Eさんの脱毛症は、『毎日の洗髪を励行するだけで全てのトラブルは解消する』と安易に考えていたのである。
ところが案に相違して、回復は遅々として進まず、本人の希望もあって、ルチア育毛デトックスを施したところ、強力な薬臭を放つ粘液状の不純物が多量に抽出された。紛れもなく薬害による脱毛症だった。しかし、ご本人は頑強に薬剤の使用を否定されたので、何となく気まずい空気のようなものが生まれてしまった。その頃のご本人の使用日表からは、私に薬害を指摘されて戸惑っている様子が伺える。
次にあげるのが、モニター開始五ヵ月後の感想である。

【平成十二年七月二日(使用日表)
事務所を訪ねて、ルチア育毛デトックスを施術していただきました。多くの古いシャンプー、育毛剤などが残っており、それが多量に抽出されてとても驚きました。自分自身では、他の人のように多く使用した覚えはないので、出ても少ないだろうと思っていたのに、あまりの多さにビックリしました。その後、社長さん(筆者)に、不純物が出る意味を説明していただきました。これで頭皮の中もきれいになったと思うので、今後の変化が楽しみです。

【同年八月五日(使用日表)】
全体的に髪の毛の伸び方は遅く、まだまだ変わりません。ときどき増えた気がするときもありますが、その逆にエッセンスをつけて鏡を見たときは減った気もするので困ったものです。少し前にふと数年前の写真を見たのですが、今と比べるとまったく違い、前頭部、側頭部、頭頂部のふさふさ感がなつかしく感じました。本当に戻るのでしょうか?でも、家の者からは「ルチアと出逢ってなかったら、もっと減っていたかもしれないよ!」、「やっててよかったんじゃない!」などといわれ、頑張っています。
ご本人にしてみれば『身に覚えのない薬剤使用』を指摘されて、不安に揺れ動いたであろう心理を読み取っていただけたと思うが、この感想文をいただいた直後に頭皮を拝見したところ、今まで見落としていた徴候に気がついた。頭皮の状態に、尋常でない肩凝りの様子(私はこれまでたくさんの方々の頭皮を拝見させていただいたおかげで、頭皮の状態から育毛経歴や肩凝りなどがある程度見分けられるようになった)があらわれていたのである。
Eさんのケース
その点を訊ねてみたところ、ご本人から、「およそ七年前に腰痛を患って入院したことがあった」という報告を受けた。
脱毛症に影響を及ぼしたのは、このときに脊髄に受けた『痛み止め注射』の残留成分だったのである。
やっと薬臭を放つ不純物の原因が判明したわけであるが、身体の深奥と言ってよい脊髄から、髪の毛(頭皮)にたどり着くのに、実に七年の歳月を要したわけで、この事実にお互いにビックリしたものであった。弊社のお客さまに限っていえば、このモニターと全く同じ原因で脱毛症になってしまった方は、決して少なくない。
薬害による脱毛症は、簡単にいうと、これまでに服用、もしくは塗布した薬剤の諸成分が、体内を巡って最終的に頭皮下に残留し、徐々に毛根、毛母細胞を弱らせるために引き起こされるもので、この場合、薬の塗布箇所や服用、塗布した時期とは無関係に発症する。
弊社のお客さまデーターによれば、幼児期のアトピー治療で使用した塗り薬や飲み薬の影響で脱毛症を発症させた方や、ニキビ治療を目的として一定期間塗り薬を使用された方、またハンドクリーム、健康食品を常用されている方々の比率が非常に高い。
髪の毛は、体内の不純物を排泄する役割も担っている。たとえそれが手足に塗った薬であっても、その過剰成分は不純物となって、髪の毛とともに排泄されるべく頭皮下に集積される。そしてその結果、深刻な脱毛症を発症させてしまうのである。
これらのケースでは、ルチア育毛デトックス施術で、頭皮下の不純物を強制的に除去することによって、高い発毛・育毛を促す効果が見られる。
髪の役割

ニキビ治療薬、ハンドクリームが原因の脱毛症

抗がん剤や放射線などによる脱毛は、一般に広く知られているが、私たちが日常使用しているハンドクリームや、ニキビの治療薬などによっても、脱毛症を誘発させることを知る人は少ない。しかし、これは紛れもない事実である。近年増加の一途をたどっているのが、ハンドクリームや、ニキビ治療薬などに含まれているステロイド剤が原因による発症例である。
具体的な症例として、幼児期のアトピー治療で使用した塗り薬や飲み薬の影響で、脱毛症を発症させてしまった弊社のモニターの例をご紹介させていただく。

前髪が薄くなったのを気にされてモニターに応募されたHさん(当時三十一歳、平成十一年三月十四日モニター開始)は、頭髪の状態が、ご本人が気にされているほど薄くなかったので、『変化の様子を記録する』モニターの目的を果たせないと判断して、最初はモニターをお断りした。
しかし「目標(頭髪の完全回復)を達成して、ハゲに悩んでいる多くの人を『励ます』ことができるように頑張ります」というご本人の粘り強い意志に根負けし、モニターの登録をしていただいた。
モニター契約をかわした当初、私はHさんについて脱毛症を発症していたとは考えていなかったので、特別な注意を向けなかった。
しかし、髪質が改善されているのにもかかわらず、モニター開始からおよそ半年が経過したころまで、ご本人からの報告は、毎回抜け毛の多さを訴えられるので、少々困惑した。モニターに限らず、脱毛不安を抱えた方は、自身の髪の状態を必要以上に悲観的にとらえてしまう方が多く、Hさんもそうした方たちと同様だと考えていたのである。
しかしながら本人の訴えがかなり切実だったので、詳しく話を伺ってみたところ、薬害(薬や健康食品などの副作用による脱毛症)の可能性が大きいことが判明した。
以下はHさんご自身が記憶していた薬剤使用歴である。

【Hさんの薬剤使用歴】
小さいころアトピーになり、軟膏をつけていました。つけた量や期間についてははっきり覚えていませんが、小学校低学年くらいで一度治ったと思います。
その後、高校生のときに頭がかゆくなり、医者に行って塗り薬をもらい、しばらく(半年~一年)塗っていました。今思うとそれはステロイド剤だったのかと思います。
今、毛が薄くなっている場所と薬を塗った場所に相関関係はありません。
頭のかゆみはどうもシャンプー剤が合わなかったらしく、シャンプー剤を変えたら治りました。
それと、これは関係あるかどうかわかりませんが、中学生のとき、膝の軟骨が痛くなって(成長期で、一年に十五センチくらい背が伸びました)医者でもらった塗り薬を三年くらい使ってました。成分は副腎皮質ホルモンと書いてあったような気がします。
現在は健康食品を愛用しております。

薬害による脱毛症は、薬の塗布箇所とは関係なく発症する。Hさんの場合は、上記の薬剤使用に加えてアメリカF社の育毛剤「R」の長期使用もあり、頭皮下の残留成分は相当量溜まっていると考えられた。ついでにいえば、脱毛症を気にして相談にみえる方のうち、この「R」を長期間使用していた方は随分多い。そんな方にルチア育毛デトックスを施すと、驚くほどたくさんの不純物が頭皮下から抽出される。これはT社の育毛剤「R₂」を使用された方の場合も同じである。
私は、今まで軽く見ていたHさんが、きわめて深刻なケースだとわかって、自身の気配りのなさを深く反省した。Hさんの場合、残留成分の除去が最優先課題であり、頭皮のエステティック(ルチア育毛デトックス)が最も必要なモニターであったにも関わらず、これまで一度も施さないでいた。
Hさんにはとりあえず、健康食品の服用をお止めいただいた。その他の薬品については過去のことでもあり、気長に残留成分の排除に取り組んでもらうことにした。遅まきながらHさんのモニターは、この時点からスタートしたわけである。

Hさんが医師から処方された副腎皮質ホルモン(ステロイド剤)には、事例として消化器の出血・潰瘍の発生、嘔吐、食欲異常、血圧上昇、不眠、精神錯乱などの他、脱毛症などの副作用も報告されている。さらに、きわめてまれな例であるが、ショック死にいたった事実の報告もある。
これら、ステロイド剤によってあらわれた諸症状、副作用は、副腎皮質ホルモンを服用した場合だけでなく、塗り薬として皮膚などに使用した場合にも、経皮吸収(皮膚を経由した吸収)によって同様にあらわれる。このように、適量を間違えて使用するときわめて深刻な副作用を発症させるステロイド剤は『要医師指示薬』となっており、使用に際しては細心の注意を払わなければならない薬なのである。
したがって、薬局などで販売されている皮膚薬に含まれるステロイド剤はきわめて微量だが、それでも継続使用すると、回復困難な脱毛症を発症させてしまう。
『幼いころのアトピー治療に使用した薬が、脱毛の原因と考えられる』と知らされた当初、Hさんは半信半疑の様子だった。
さらに二年後の感想を紹介する。

【平成十三年三月四日(新モニターさんに対してのコメントより)】
モニターになる前は、いろんなサロンで相談するたびに恐怖心をあおられ、いつかハゲてしまうのではないかと常に不安でした。
それでダメで元々と考えてモニターになりました。そろそろ二年近くになりますが、ここでは一度もいやなことをいわれません。自分では髪の毛が増えたかどうかわかりませんが、モニターになってよかったのは(脱毛に対する)不安がなくなったことです。髪の毛が生えてこないかも知れないけど、これ以上進行しないと安心しています。
【同年四月八日(撮影会)】
最近は、特に変化がないようです。髪の毛が抜けることも特にありません。かといって、猛烈に増えるということもありません。このレベルを維持しつつ、増えるように頑張りたいと思います。

Hさんの例でもおわかりのように、脱毛症の原因が薬害であった場合、回復は一朝一夕にかなうものではない。しかし肝心なのは、途中で絶対に諦めないことである。
Hさんのケース
ハンドクリームや、ニキビ治療薬などを常用されている方は、有効成分の一つとして含まれているステロイド剤が、脱毛症を発症させてしまう事実をふまえて、安易な使用を控えていただきたいと思うのである。

健康食品がもたらす脱毛症は身体からのSOS

偶然だが本書を執筆中にテレビのニュース番組で、痩せ薬と称したダイエット食品による死亡例が紹介された。インターネットを通して売られていた中国製品によるものだという。
今、日本は健康食品ブームで、国民のほとんどがなんらかのサプリメントを利用しているという。ニュースでは街頭インタビューの様子も映されていたが、見るからに健康そうな女性が、ご愛用のサプリメントに対して「効果あり」と自信満々にコメントしていた。テレビの画面を見ながら、「日本は平和だなぁ」とあらためて実感したものだ。
これもテレビニュースからの受け売りだが、健康食品には、化粧品や医薬品のように特別な規制がなく、効能効果に対する保証は何も負わされていない。考えるまでもなく、食品なのだから当然である。しかし健康食品の中には、発がん性物質を含んでいるものまであるという。

ついでにいわせていただくと、弊社のモニターや顧客、相談者のほぼ全員が、なんらかの健康食品を摂取されていた。髪の悩みで相談に訪れる方の中で、頭部から異臭を放つ(薬害の徴候)方が年々増えているが、そんな方のお話を伺うと、例外なく健康食品を愛用されている。私はその匂いと頭皮の状態を拝見させていただくだけで、愛用されている健康食品の種類が、ある程度わかるようになってしまったくらいである。
この方たちの頭皮にルチア育毛デトックスを施すと、強烈な臭いを放つ不純物が、驚くほど多量に抽出される。頭皮下に多量の不純物が蓄積された状態では、脱毛症がひどくなるのも当然である。
この経験から私は、『健康食品の摂取と脱毛症の間には、絶対に因果関係が存在する』と考えている。
もう少し掘り下げて言えば、『脱毛症は、過剰摂取を知らせる身体からの警告信号である』と考えているくらいである。
この考えに基づいて、みなさんにサプリメントなどをお止めいただくようにお願いするのだが、表面上は納得されても、実際にお止めになる方はまずいない。
脱毛症が順調に回復されていた方が不意に不調を訴えられる背景には、必ず新たなサプリメントの使用事実がともなっている。
ストレスが溜まり、精神的にも肉体的にも不健康になりがちな現代社会では、この現象が今後も続くのは否めない。みなさん異口同音に、「体調がよくなったのは、健康食品のおかげなので、これからも止めるわけにはいかない」とおっしゃる。しかし、それほど絶賛していながら数ヵ月もすると、なぜか別なものに手を出されて、これもまた同様に「とても体調がよくなった」といわれる。
しかし実は、ご本人が盲信的に唱える効果よりも、むしろ連用した場合の弊害の方がはるかに大きいのである。

私の友人に、一時期昆布にのめり込んだ方がいた。若いころ『絶世の美女』と呼ばれていた彼女は、人一倍美しさへの関心が高かった方である。東洋の神秘と謳われたほどの黒髪と、小さな顔が魅力的な彼女は、若さと美しさを保つために、知人の勧めで毎日欠かさず昆布を食べ、さらに『昆布エキスのサプリメント』を愛用するうち、次第に抜け毛に悩まされるようになった。
彼女は私の「サプリメントの取り過ぎ」という忠告に耳を貸そうともせず、その後もせっせと飲み続けるうちに、今度は顔がまん丸になってしまった。人に倍して美に敏感な彼女の顔が丸くなってしまったものだから、『美容整形の失敗』などと、あらぬ噂が広まって、ご本人はもちろん、周囲を巻き込むまでの大騒ぎになった。
昆布エキスの取り過ぎが原因だったと判明して、まずは一件落着となったが、彼女の悲嘆と混乱ぶりは、今も友人たちの間で語り草になっているほどだ。
確かに昆布は、細胞を若々しく保ち、不老長寿の食品としても知られている。しかし、この昆布を大量に食べ続けると、甲状腺の機能障害を引き起こす。ちなみに甲状腺中毒症は、不整脈を防ぐヨード剤によって引き起こされることもあるのだという。健康を保つつもりが、かえって別な病気を発生させてしまう結果を招くのである。
こんな方もいた。
以前弊社の「ノヴェルモイシリーズ」のご愛用者だった方の例である。私の友人から紹介されたN氏は、三つの会社を経営されている実業家で、「三十年以上も脱毛に悩んでいた」と言う。これまであらゆる育毛法を試みたというN氏の頭皮は、それまでの間違った手入れと過度の健康食品摂取のせいで強い異臭を放っていた。
私はN氏に対して、今後は健康食品などの摂取を控えるようにお願いしたところ、「今まで何をやってもダメだったので、今後は先生(筆者)の指導に従います」と約束してくださった。
N氏は、その後順調な回復ぶりをみせ、私に対して、まるでモニターのように定期的に髪の状態をこと細かに報告しつつ、「先生、これはノーベル賞ものですよ」と過分なお褒めの言葉を連発してくださり、周囲に対しても折あるごとに効果のほどを宣伝してくださった。
ところが半年ほど経過したとき、『飲むと育毛効果があらわれる』という商品を勧められて、健康食品とセットになった他社の育毛剤に手を出されてしまい、弊社の商品とはすっかり疎遠になってしまった。その後、脱毛が急速に進んでしまったN氏は、スッポンエキス、コラーゲン、カニエキス、キトサン、野菜エキス、生薬漢方エキス、納豆エキスなどをはじめ、○○の水にいたるまで、育毛と健康によいと勧められると、ついつい手を出されてしまった。そんなN氏の頭部から放たれる異臭は、次第に強くなる一方であったが、残念なことにご本人は、その臭いに気づかないでおられた。
それから三年後のある日、社長室の椅子から立ち上がろうとしたN氏は突然くずれ落ちるように倒れ込み、そのまま意識を失った。秘書の眼前での出来事であった。直ちに救急車が手配され、専門医の手厚い手当ての甲斐あって一命を取り留めたN氏は、脳血栓と診断された。意識を回復したN氏の話では、『血液が濃過ぎた』のが原因だったそうである。

私は、N氏の頭皮から発せられていた異臭や急進した脱毛症は、さまざまな成分の過剰摂取を知らせる身体からの警告信号であったと考えている。
人は健康な身体を維持するために、実に数多くの成分を必要とする。しかし体によいからといって、他にどんな成分が配合されているかもわからない健康食品を妄信的に摂取すれば、思わぬ弊害が待ち受けていることを理解しておかなければならない。
そして髪の毛に限っていえば、健康食品の過剰摂取が脱毛を促進させ、髪の回復を妨げる結果になることだけは間違いない。

各種栄養素の功罪例

栄養素名 欠乏症状 過剰摂取症例

ビタミンA
免疫力を高める

夜盲症、視力回復の遅れ、色覚異常、乾き目、粘膜の乾燥軟化・角化など
  • 脳圧亢進、目のかすみ、頭痛、イライラ、嘔吐、骨痛、虚弱、肝臓・脾臓の腫大、貧血、凝りや関節痛
  • 妊娠初期の多量摂取は先天異常の危険や流産の危険もある
ビタミンD
リンとカルシウムの吸収を助け、ミネラルの補給を促進させる
骨軟化症、くる病など、骨の異常を招く
  • 腎臓・循環器系に障害、食欲不振、吐き気、頭痛、下痢、多尿
  • 乳幼児は成長が止まり、多量摂取すると昏睡が生じる
カルシウム
リンと結合して骨や歯を支える土台になる
骨粗しょう症の原因になる
  • 便秘、腎臓結石
  • 亜鉛や鉄の吸収阻害
  • マグネシウム不足を招く
カリウム
血圧を調節する
しびれ、刺痛、悪心、嘔吐、錯乱、イライラ、不整脈など
  • 体内のミネラルバランスが崩れ、心臓や腎臓に悪影響が及ぶ
  • 力が入らない、手足や舌の刺痛、心拍の乱れ
リン
体内のエネルギー放出を調整する
(不足する可能性はない)
  • カルシウムが骨から溶け出し骨粗しょう症の原因になる

体のすみずみに酸素を運ぶへモグロビンの原料になる
貧血、爪が割れる、舌が荒れる、手足が冷えるなど
  • 疼痛や嘔吐、下痢やショック
  • 多量に取ると中毒を起こす

※横スクロールにてご確認いただけます。


近年、各種栄養素の過剰摂取による健康障害がクローズアップされるようになった。
平成十一年六月二十八日付け、公衆衛生審議会によって「日本人の栄養所要量」が改められたのもこのためである。従来の栄養欠乏予防に加えて、新たに、各種栄養素の「許容上限摂取量』が定められたのである。
私たちはこの事実からも、健康食品などの過剰摂取が、脱毛症ばかりではなく、日常生活に甚大な影響を及ぽしている現実を、厳重に受け止めなければならない。

脱毛症を促進する増毛法

年下の友人で、透き通るような声と、ほっそりとした顎のラインをもつ女性がいる。物腰や仕種の愛らしさに似合わないさっぱりした性格が魅力的な彼女は、男女の区別なく幅広い年齢層の友人がいる。
緩いパーマをかけ、栗色に染めた髪を肩まで伸ばした彼女は、実は、友人たちが極力彼女の頭部に視線がいかないように苦心するほど、頭頂部の髪が薄かった。
ところが、その彼女が、自ら自身の髪の毛を話題に乗せたことがあった。私がまだヘアケアに手を染める以前の、今から十五年ほど前のことだった。
「中学生のころ、すぐ上の兄とよく兄妹喧嘩をしていた。いつも負けてばかりいたので、ある日、『あんたなんかどうせハゲになる』といってやったら、『おまえだってハゲになる』といわれた。ウチは、父方の家系も母方の家系もみんなハゲだったから、そういわれたら急に不安になってしまったの。その日から父が使っていた育毛剤をこっそり塗るようになったのだけど、やっぱり遺伝にはかなわなくて(注:ハゲは遺伝ではない)、とうとうこうなってしまった」
そういいながら、その場に居合わせた友人たちに頭部を見せて回った彼女の頭皮は、茶色に変色していた。彼女はケロリとした様子だったが、友人たちはみな言葉を失った。 
その数日後、「見て、見て、どう?明日同窓会だから思いきって増毛したの。これなら誰にもわからないでしょう?」と満面に笑みを浮かべて、さっそうと彼女があらわれた。まるで、別人のようだった。彼女がアッケラカンとして、友人たちに自慢して回ったので、そのとき私もしげしげと見させていただいたが、彼女に触発されて増毛に踏み切った男性までいたほど、それは自然な仕上がりだった。
増毛法
四人兄妹の末っ子で、裕福な家庭に生まれ育ち、資産家の長男に嫁いだ彼女は、ヘアケアにかける資金を稼ぐために、家事の合間をぬって喫茶店でウエイトレスのアルバイトをしていた。そんな彼女の喜びようは、見ているものの心まで明るくしたものだった。
ところが、一ヵ月を過ぎたころから様子が一変した。あの自然な仕上がりの増毛が、見るも無惨な状態になっていたのである。増毛は自毛に人工の髪の毛を結び、髪の毛が増えたように見せる技術である。そのため、洗髪時には互いの毛がからみ合わないように細心の注意を払わなければならない。彼女の場合、自宅で洗髪すると、肩まで伸ばしていた髪の毛が自分の力では処置できないほど複雑にからみ合ってしまうので、洗髪のたびに増毛を受けたサロンまで出向かなければならないという。
「お金はかかるし、その上アルバイトも休まなければならない」と嘆く彼女は、「100万円支払って、まだ30万円分増毛しただけだが、残りを増毛する気にならない」と、サロンを相手に残金の払い戻し交渉を開始した。ところが逆に説得されて、さらに40万円を支払ってカツラを作らされたのである。しかし彼女がそのカツラを使用したのは一度きりであった。
増毛の噂を伝え聞いた友人の一人が、彼女がカツラをつけていると気づかずに、「俺も増毛しようかな」といいつつ、カツラを引っ張りはずしてしまったのが直接の原因であった。
彼女は、「あんなに恥ずかしい思いをするなら、薄いままの方がマシ」といった。
しかし、彼女が増毛技術のお陰で同窓会を楽しんだのは紛れもない事実であるし、あながち悪い面ばかりではなかった気もする。

一方彼女に影響されて増毛した男性達のその後も、似たようなものであった。増毛しなければならないほど薄くなった部分の髪の毛や毛根は、例外なく弱っている。
その弱った髪の毛に人工毛を結びつければ、従来に増して多大な負担がかかる。人工毛の重みに耐えかねて、脱毛症に一段と拍車がかかるのは、当然である。
こうして増毛に踏み切った伊達男たちは、結果的に一人残らず全滅してしまったのであるが、髪が薄くなってしまった方たちの『一日も早く元の髪を取り戻して、堂々と街中を闊歩したい』という願望や切実さは、本人でなければわからないとあらためて考えさせられた出来事であった。
増毛する場合は、一時的なものと割り切る覚悟をもって臨まないと、後々の失望感ははかり知れないほど大きくなる。

新たなトラブルを呼ぶ植毛術

弊社には、毎日さまざまな育毛体験をなさった方がお見えになる。その中でも、最近とみに増えたのが『植毛』を受けた結果、かえって脱毛症を進行させてしまった方々の相談である。
近年の植毛は、ご本人の後頭部の髪の毛を脱毛箇所に移植する方法が主流であるが、以前の植毛は、人工毛を頭皮に植えつけるというものであった。
私は人工毛を頭髪へ施術した例を見たことはないが、ただ、上まぶたへ植毛した方を存じ上げている。
Mさんという方がおられた。Mさんは、私のエステ施術を受けられたSさんの叔母で、Sさんから、「東京にいる叔母に会ってやって欲しい。叔母は目、鼻、唇、頬、顔の輪郭を整形しているが、ぜひ美容の相談に乗ってやって欲しい」と申し出られてお会いした。Sさんは、当時私が経営していたエステティックサロンで、長年の悩みであった広範囲なシミと、クレーター状になってしまったニキビ痕を解消させていただいた方である。

Mさんは、姪のSさんが『見違えるようにきれいになった』ので、ご自身もぜひといわれて、わざわざ東京から訪ねてこられた。
Mさんにお会いした私は、失礼だがMさんの目もとから目を離せなくなってしまった。まばたきをするたびに、目の上にまるで黒い釣り糸が絡まっているかのようなまつ毛らしきものが、バサリバサリと上下するのである。その様子にビックリして、正直言葉を失ってしまった。
『黒い釣り糸状のまつ毛』は実は植毛で、本来のまつ毛のように1本1本が独立しているのではなく、長い1本の糸状の人工毛を、上まぶたの数箇所に長いままの状態で、小さな輪のような形に埋め込んであっただけだった。しかも、埋め込んだ箇所がプクリと小さくふくらみ、おそらくそのせいであろうか、目もとが引きつれていたのである。Mさんの相談は、『目もとの引きつれの解消と、そんなまつ毛を自然に見せたい』というものであった。
Sさんから、Mさんのまつ毛移植を聞かされていなかった私は、『専属エステティシャンに』という、Mさんからの過分ともいえる申し出を丁重にお断り申し上げた。すでに移植されたまつ毛に触れる自信がなかったからである。

Mさんをお送りした後、知り合いの美容外科医に『まつ毛の植毛』について訊ねてみたところ、「最近脱毛症の患者の頭部に人工毛を植毛するようになったが、まつ毛に植え付ける話は初めて聞いた。人工毛を植毛すると、ほとんどの患者が植毛した箇所に炎症を起こして化膿してしまうので、植えつけた毛は定着することがほとんどない。その女性はよほど運の強い女性」といい、「頭髪もまつ毛も、人の手で一本一本植えつけるので、生来の間隔で移植するのは不可能。一ミリ間隔で植えつけてあれば上等と言える。まつ毛の場合だと、どんなに手先が器用でも二十本も植えられない。まつ毛が二十本だけというのは、誰が見てもおかしい。その女性のまつ毛がつながった状態になっているのは、おそらく切り離すわけにゆかなかったからではないか」ということであった。
いかにも、太くて長いまつ毛が一ミリ間隔で生えていたのではおかしい。しかし、まぶたのハシからハシまでループ状のまつ毛が連なっている様子は、さらに異様であった。Mさんにまつ毛植毛を施した医師は、Mさんに対して、まぶたに植毛した場合のリスクをきちんと説明しなかったのであろう。さらに、Mさんに施された人工毛が必要以上に太かったのは、埋め込む箇所を少なくして、化膿などのトラブルを最小限に止めたかったからであろうと考える。私から見れば、不実な医師に出会ってしまったMさんは決して運の強い女性とはいえない。

植毛技術が変化向上したとしても、本人の後頭部の髪の毛を脱毛箇所に移植する方法も、人工毛を頭皮に植えつける方法も、人の手で植えつけるのに変わりはない。人工毛は一本一本植えつけるが、自毛植毛は、後頭部の髪の毛を、幅一センチないし二センチ、長さを十五センチほどの広さで皮下組織ごと切り取り、切り取った髪の毛をさらに数本単位に切り分け、その小分けされた髪の毛を、一つひとつ脱毛箇所に植毛針で埋め込んでゆく作業で、植毛を終えた頭皮の状態は、マネキン人形の頭部を想像していただくとよい。膜造毛をスキマだらけに植えたマネキン人形と同じようになる。
この作業はたとえていえば、稲床の稲を株分けして田植えする様子とよく似ている。当然一本一本が等間隔に植えつけられるわけではないし、どちらも生来の自毛のような間隔で移植するのは不可能であり、移植後に移植箇所が化膿してしまう現実は変わらない。

この点について植毛を手掛けている医師らの話では、「移植後、移植箇所が化膿して、移植した毛はいったん抜けてしまうが、毛根が残るので、しばらくすると全部ではないが、移植した毛が生えてくる場合もある。人工毛は定着しなかったが、それに比較すれば自毛移植は成功する可能性がある。自毛植毛は三回くらいやった方がよい」そうである。成功率については明確な解答をいただけなかった。
それでも弊社には『自毛移植』が原因で、より深刻な脱毛症になってしまった方の相談が後を断たない。なかには移植したあとがケロイド状になってしまった方までいる。
私はその方たちに対して、「髪の毛は、必要があって人体に備わっているのだから、正しく手入れすれば必ず再生します。しかし移植された周辺は、手術によって皮下組織が破壊されてしまっているので、再生はあきらめてください」とはっきり申し上げている。移植した周辺に髪の毛が生えないのは、傷跡に毛が生えないのと理屈は同じである。
これに対して相談者の方たちは、「自分でも植毛した場所の頭皮がほかのところと違うのがわかるので、ここはダメだといわれて納得できる。バカなことをしました」とおっしゃる。弊社にお見えになられるまでの苦悩が言葉の中に凝縮されているように思われて、同情を禁じ得ない。
『本人の髪を毛根ごと移植するのだから、移植した髪が抜け落ちても毛根が残る』とする移植理論は、きわめて難解なうえ、信憑性に乏しいと私は思う。
また、運良く自毛移植が定着された方でも、脱毛症を発生させた原因が解決できたわけではないので、再び同じ原因によって発症する可能性が、きわめて高いのである。
現段階で成功率が定かでない『自毛移植』を希望される方は、失敗された場合のリスクを十分考慮されるべきであると考える。

頭皮への高周波施術は回復不能な脱毛症を招く

私の持論は、『脱毛症は一時的な現象であり、髪の毛は必ず蘇生する』というものである。現実に弊社のお客さまの髪の毛は、回復にいたるまでの時間に個人差はあるが、それでもことごとく蘇生している。
しかしここに来て、私の持論に、『頭皮に高周波電波を当ててしまった方の場合、髪の毛が蘇生する可能性がきわめて低い』という事例と、『植毛施術で皮下組織の深部が変質してしまった場合、髪の毛が蘇生する可能性がきわめて低い』という項目を加えなければならなくなった。
植毛の弊害についてはすでに前項で書いた通りであるが、ここでは高周波の弊害について書き述べてみたい。

これはあくまでも私の経験をもとにした知見であるが、脱毛症対策として高周波を頭皮に受けると、頭皮の皮下組織が破壊される危険があり、それがより深刻な脱毛症につながってしまうことがある。なかには、回復不能と思われる状態まで皮下組織が損傷を受けた事例にも遭遇している。

弊社のモニターにも、美容室で高周波を受けられてしまった方がいた。Iさん(当時四十七歳、平成十三年二月四日モニター開始)という女性である。
三人目の子どもの出産後から抜け毛に悩まされるようになったというIさんは、大変チャーミングな方で、ご主人の勧めを受けてモニターに登録いただいた方である。
一般に女性の脱毛症は、男性に比較して回復が早く、登録いただいた当初、私はIさんの脱毛症は早々に解消すると考えたが、案に相違して、髪の毛の回復は遅々として進まなかった。
私にはIさんの髪の毛が回復しない原因がわからず、大いに困惑した。しかしモニター登録から一年後の撮影会で、高周波の影響と思われる状態が頭皮表面に認められた。

私の経験では、高周波を受けられてしまった方の頭皮は、頭皮の色、感触、臭いなどで異常が認められるわけではなく、強いていえば、頭皮そのものが、いわゆる『頭皮』とはいえず、まるで身体の他の部分(手のひらや、ひじなど)の皮膚のようになってしまっている。しかもこの特徴が頭皮の表面にあらわれるまでには個人差があり、数年の歳月を要するようで、弊社のこれまでの記録では、早い方でも三年以上の時間を要している。
Iさんの場合、モニター登録一年を経て、初めて頭皮に前述のような特徴があらわれたのである。この時点でようやくIさんの脱毛症の真の理由が判明したのである。
早速その点をご本人にお伝えしたが、Iさんは高周波を受けた覚えがないという。
以下はモニター登録後もなかなか改善されない状況に焦りぎみであったころ、身に覚えのない経歴を指摘され、戸惑うIさんの感想である。
【平成十三年三月十八日(使用日表)】
二月から一緒にモニターとしてスタートした人たちの髪の毛が生えているのを自分の目で見て、「すごい、すごい、本当に生えている」と感動しました。私もエッセンスなどをつけながら、一ヵ月が過ぎ、前頭部の髪の毛も分け目らしく筋が見えるようになったような気が少しします。
両横部の薄い部分もあり、エッセンスの塗布に頑張っている毎日です。

【同年四月一日(使用日表)】
三十秒(注:シャンプー時間を三十秒以内にするのがモニターの義務である)のシャンプー時間はアッという間で、少し物足りない気がしていましたが、そのうち慣れてきました。

【同年四月二十五日(使用日表)】
前頭部は頭皮が固いせいか、ドライヤーを長時間かけていても、頭皮は熱くなっているのでしょうが、何も感じない状態でした。それがエッセンスなどのおかげで、今では熱さや指で触っているのがわかるようになりました(注:頭皮下に大量の不純物が蓄積された方の中には、ドライヤーの熱を感じなかったり、つまようじで突いても傷みを感じないという。そんな方にルチア育毛デトックスを施すと、みなさん一様に「頭皮に感覚が戻った」と感激される。私はIさんの場合も、同様のケースであろうと軽く考えてしまっていた)。

【同年五月九日(使用日表)】
四月二十七日(金)ルチア育毛デトックスを名古屋本社(注:ルチア育毛デトックスは本社のみで行っている)で行いましたが、頭皮下からの不純物は幸か不幸か摘出されませんでした。

【同年六月三日(使用日表)】
あまり変化の無い日々を送っています。
マッサージのせいなのかわかりませんが、髪の毛がおみくじをからめたように、一本に結ばれている毛を何本か発見したので切っちゃいました。

【同年十月十四(撮影会)】
この二ヵ月間は、シャンプーやコンディショナーを使用した後でもすごくかゆみがありました。また、薬用エッセンスをつけた後でも、かゆいという時期がありました。それをそのままに一時間くらいしておくと、かゆみがなくなるという状態が続きました。薄くて細い毛が抜けてきました。あとはそれほど気になることはありません。

【平成十四年二月二日(撮影会)】
(注:この日、撮影会開始前の頭皮診断で、初めて高周波施術の影響と思われる状態が表面化しているのが判明した。以下はその直後のIさんの感想である)
テスト品(注:新成分配合のエッセンス。弊社では商品化に先立ちモニターテストを試みている)を最初いただいたときには、指先の荒れとか髪の毛が逆立つ感じがあり、ごわごわした感じがしましたが、二度目、三度目のテスト品ではそういうことはありませんでした。
それと、高周波施術のことを聞かれて、自分ではそのように把握していなかったのですが、以前にある美容院で毛が薄いところがあるので「育毛のために」といわれ、育毛剤を頭につけて機器を頭にかぶせたことが一度だけあります。パーマ用の機器ではないと思います。高周波かどうかもわかりません。先生に「それは高周波をかけられた可能性があります」といわれビックリしました。大それた問題とは思っていませんでした。
Iさんの場合、幸いなことに、この時点で脱毛症の原因が判明した。
常にかゆみを訴えられたが、これも回復の兆しである。人には自然回復力が備わっているので、ダメージが徐々に解消されて、写真のような変化が認められるようになった。高周波の施術回数が少なかったのが幸いであったといえる。それにしても、女性モニターの方は、撮影会を重ねるを重ねるたびに、若々しくきれいになる。髪の毛の回復が女性としての自信まで回復させるように思われてうれしくなる。
Iさんのケース
ところでIさんのように、知らず知らずのうちに施術された方も大勢いらっしゃる。
おおかたは、通いつめているサロンで見当違いな解決法を提示され、さらに高額を支払って、脱毛の進行に追い討ちをかけてしまっているのである。
その結果、多くの方が「書店で『確実に利くハゲ治し理論』を見つけ、ルチアさんが『最後の終着駅』と考えて来ました」と、弊社を訪ねて来られる。
しかし、単に皮下組織が傷んだり破壊された場合と違って、完全に変質してしまった頭皮に髪の毛を回復させるのは、きわめて困難である。私は正直にその旨をお話させていただいているが、遠路はるばるお越しいただいた方に、最後通告のような言葉をおかけしなければならないのは、ご本人だけでなく私にとっても大変に苦痛である。そのためにも声を大にして訴えたい。
毛髪が薄くなったからといって、頭皮に高周波などの電波をあてるべきではないと強く主張したい。