第1章 髪の成長に必要な条件と脱毛症の要因|ルチアの育毛

トップ ルチアの育毛 第1章 髪の成長に必要な条件と脱毛症の要因

第1章 髪の成長に必要な条件と脱毛症の要因

髪の成長に必要な条件

人を含む地球上のあらゆる生き物の生命維持には、「酸素」と「栄養素」の二つが必要である。酸素と栄養素のどちらが欠けても、動物は生きてゆけない。
この二つの条件は、そのまま髪の成長にとっても欠かせない絶対条件である。
髪の成長に必要な条件は、頭皮の皮膚呼吸と血液によってまかなわれる酸素の存在と、よどみなく流れる血液からもたらされる栄養素の二つなのである。いい換えれば、この二つの条件さえ整っていれば、髪のトラブルは発生しない。
髪の成長に必要な酸素は血液からももたらされるが、大部分は頭皮の皮膚呼吸によってまかなわれる。
そして、必要があって備わっている髪の毛は、本来なら、人がその生を終えるまで決してなくなるものではない。
①清潔で健康な頭皮からの皮膚呼吸
②丈夫な血管からの栄養補給
髪の成長に必要な条件

発毛のメカニズム

私たちの頭部を覆っている髪の毛は、急激な温度差や衝撃から脳を護る役割の他に、体内に入り込んだ毒素を排泄する役割も担っていて、さまざまな毒素を身体の外へ押し出す仕組みになっている。
そんな髪の毛は、その人の腰のあたりまで伸びると成長が止まり、やがて替わりの新毛ができあがるのを待って抜け落ちる。
つまり、必要があって人体に備わっている髪の毛は、自然脱毛と同時に新毛が生えて、常に同じ本数を維持しているのである。このメカニズムにより生え替わる周期を毛周期と呼んでいる。
毛周期には個人差があり、髪の毛の伸びが早い人で五年、伸びの遅い人だとおよそ十年と考えられている。このように私たちの頭部を覆っている髪の毛は、それぞれの毛周期によって、毎日抜け替わっているのである。

発毛のメカニズム

髪の毛は5~10年の周期で生え替わる。
自然脱毛と同時に新毛が発生し、頭髪は常に同じ本数を保っている。

皮脂は髪の成長に欠かせない大切な成分

育毛の大敵といわれている『皮脂』は、実は人体にとってなくてはならない、大切な成分である。
頭皮を含む私たちの身体は、一枚の巨大な皮膚でスッポリと覆われていて、その皮膚を乾燥などのトラブルから護るために、皮脂穴から分泌された皮脂が、汗穴から分泌される水分と混じり合って、保護膜と呼ばれる皮脂膜を形成し、私たちの身体から必要な水分が失われないように護っている。この働きは全身にわたって行われており、もちろん頭皮も例外ではない。皮脂は、私たちの身体を乾燥や肌荒れなどから保護するために、全身から分泌されている大切な成分なのである。
余談になるが、女性たちが使用する基礎化粧品は、皮脂膜に似せて作られており、化粧品の究極の目標が皮脂膜である。化粧品会社は、自社の商品を皮脂膜に近づけるために、日夜研究を重ねているのである。
皮脂が育毛の妨げになるというのは、間違いであり、皮脂が育毛剤などの有効成分の浸透を阻害するというのも、真っ赤なうそである。私たちは皮脂の大切さをしっかりと認識しなければならない。
清潔な保護膜(皮脂膜)によって保護された健康な頭皮は、髪の成長に欠かせないもうひとつの絶対条件であり、皮脂は健康な頭皮に欠かせないもっとも大切な成分なのである。
皮膚の役割
皮脂と汗の関係

脱毛症の要因

髪の毛は、本来なら、人がその生を終えるまで決してなくなるものではないが、現実には驚くほど多くの方が脱毛症に悩んでいる。必要不可欠な理由があって人体に備わっている髪の毛だからなくなるはずがないのに、実際は脱毛症があとを絶たない。これはいうまでもなく、髪の毛が抜け落ちる確たる原因があるからである。
本来ならなくなるはずのない髪の毛が、寿命を全うできずに抜け落ちてしまう脱毛症の要因をおおまかにあげると、以下の四つに大別される。

①頭皮の汚れ、シャンプー回数の不足などによってもたらされる頭皮の皮膚呼吸困難。髪の毛をつくる細胞・毛母細胞の酸素不足。

髪の成長に必要な条件は、酸素と栄養素であるが、頭皮が汚れで覆われると、皮膚呼吸が妨げられ、髪の毛を作り出す毛母細胞への酸素補給が不足する。すると毛母細胞は次第に弱ってゆき、その結果、髪の毛が細くなったり、抜けたりする。たとえば、人が食事をとらなくても数日間は生き続けられるが、酸素がなければたちまち死んでしまう。同様に、毛母細胞への酸素補給を妨げる頭皮の汚れは、脱毛症のもっとも大きな要因となる。

②シャンプー剤の選択ミスや、間違った手入れによって引き起こされる頭皮の肌荒れ。

最近テレビ番組やコマーシャルなどで、次々に髪と頭皮に関する間違った手入れ法がまことしやかに流されるようになった。

脱毛症の要因その①
脱毛症の要因その②

その影響で脱毛症に対する関心が異常に高まり、日本人の脱毛年齡は年々低下している。
その代表的な間違いが、『皮脂は育毛の大敵』という認識である。市場にはこの間違った認識を基にして作られた『育毛の大敵である皮脂を徹底的に洗い流すために洗浄力の強いシャンプー剤』が驚くほど大量に出回っており、マスメディアが垂れ流す無責任な情報を鵜のみにしてしまった方たちが、競ってこの種のシャンプー剤を使用してしまい、その結果、成人ばかりか、なかには小学生までが深刻な脱毛症を起こしているのが現実なのだ。
しかし、前項で詳しく書いたが、皮脂は、頭皮を含む私たちの肌を乾燥などのトラブルから護るために分泌される、大切な成分である。洗浄力の強いシャンプー剤を使い続けると、頭皮に深刻な肌荒れ現象が起こり、結果、脱毛症を発症させてしまう。
このタイプの特徴をひらたくいうと、その必要もないのに、手間、ヒマ、お金をかけて、わざわざ脱毛症を招くという経過をたどることになる。

③年をとるにつれて全身の新陳代謝力が低下し、そのために引き起こされる毛母細胞の栄養不足。

ハゲは間違いなく人災であるが、年齢とともに髪の毛が薄くなる現象は、自然の摂理だと考えられる。
しかしこのタイプの脱毛症も、髪と頭皮に対する栄養補給を目的につくられた育毛剤を連用すれば、必ず回避できるし、脱毛とは無縁であると断言できる。
その他に、病気、ケガ、ストレスなどによって脱毛症があらわれる場合もある。最近ダイエットが原因で脱毛症を誘発させてしまう女性が多くなったが、この現象は、ダイエットによる食への欲求不満という、ストレスによってもたらされるもので、身体の栄養不足が直接の原因ではない。
脱毛症の要因その③

ちなみに、栄養不足で死亡した人の頭にも、抗がん剤などの副作用がもたらす急性脱毛以外は、ほとんどの場合に髪の毛は残っており、食生活と脱毛症を直接結びつけて考える必要はない。
また俗に脱毛症を形によって、M型、U型、W型、O型などと区別する方もいるが、脱毛の形はニキビでいえば、おでこにできるタイプ、頬、顎にできるタイプに別れるのと同じ現象に過ぎない。
つまり、人によって目の大きさや、鼻のかたちなどが違うように、場所によって皮脂穴や、毛細血管の太さが違うためにあらわれる個人的な差であって、脱毛症の原因は、形状によって判断できるものではない。

④薬害(健康食品などの過剰摂取を含む)の影響。

私は、前書『確実に利くハゲ治し理論』(たちばな出版)の中で、薬害を特殊なケースとして紹介したが、その後の経験から、現代日本人の脱毛症に占める薬害の割合いが、考えていた以上に多いことを知った。本書では、頭皮の汚れ、シャンプー剤の選択ミス、健康食品などの過剰摂取を含む薬害の具体例をあげながら、ハゲが人災であることを検証してゆきたい。

脱毛症の要因その④