目からウロコ!
ルチア育毛理論
文:髪と肌の研究者 東田雪子
出版書籍
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1.髪が育つ条件

 髪の毛には特別な手入れが必要と思われがちですが、実は特別な手入れなどしなくても髪は自然に育つ仕組みになっています。
 丈夫な血管から供給される酸素と栄養素に加えて、清潔ですこやかな頭皮の呼吸によって補給される酸素があれば、髪は自然に育ちます。
 なので薄毛予防と考えて、育毛剤を使用する必要はありません。
 間違ったヘアケアさえしなければ、人は薄毛にならないのです。
すこやかな頭皮

2.皮脂は薄毛の原因ではない

 育毛の大敵といわれている『皮脂』は、実は人体にとって、なくてはならない大切な成分です。
 頭皮を含む私たちの身体は、1 枚の巨大な皮膚でスッポリと覆われていて、その皮膚を乾燥などのトラブルから護るために、皮脂穴(皮脂腺)から分泌された皮脂が、汗穴(汗腺)から分泌される水分と混じり合って、保護膜と呼ばれる皮脂膜を形成します。この働きは全身にわたって行われており、頭皮も例外ではありません。皮脂は、私たちの身体を乾燥や肌荒れなどから保護するために、全身から分泌されている大切な成分です。
 皮脂は薄毛の原因ではありません。
育毛になくてはならない成分・皮脂

3.髪は老廃物を排泄している

 体内で消化しきれなかった、毒素などを含む老廃物は、血流に乗って頭皮の下に集結し、髪に取り込まれて、体の外に運び出されます。
 毒物による犯罪捜査で、髪の中に含まれた成分によって使用された毒物が特定されるのはこのためです。
 人が生きている限り、老廃物は発生します。したがって、生きている限り、髪は老廃物を排泄するために生え続けます。
 ですから、特殊な病でなければ、髪がなくなってしまうことはありません。
 老廃物の量が多くなりますと、髪をつくり出す毛母細胞の働きが悪くなり、髪の成長の妨げになりますが、髪がつくり続けられることに変わりはありません。
髪は老廃物を排出している

4.薄毛の4大要因

 本来ならなくなるはずのない髪の毛が、細くなったり育たずに抜け落ちてしまう薄毛の要因をおおまかにあげると、次の4つに大別されます。

①頭皮の汚れ

 髪の成長に必要な条件は、酸素と栄養素ですが、頭皮が汚れで覆われていると、皮膚呼吸が妨げられ、髪の毛を作り出す毛母細胞への酸素補給が不足します。すると毛母細胞は次第に弱ってゆき、その結果、髪の毛が細くなったり、抜けたりします。
【汚れの原因】
●シャンプー回数の不足
●シャンプーのときの洗い残し
●洗浄力の弱すぎるシャンプーの使用など
頭皮の汚れで酸素不足になります
②頭皮の肌荒れ

 洗浄力の強いシャンプーを使用したり、間違った洗い方で頭皮の肌荒れが起きてしまうと、フケやかゆみ、炎症などの様々な頭皮トラブルを引き起こし、髪はしっかりと成長できずに細くなったり抜けたりします。代表的なのが、「皮脂は育毛の大敵」という間違った認識により、皮脂を根こそぎ取ろうとして長時間頭皮を洗ったり、シャンプー時にブラシなどを使用して頭皮を傷めるケースです。
【荒れの原因】
●シャンプーの選択ミス
●頭皮を洗いすぎるなどの間違ったシャンプー法
●頭皮に刺激を与えるなどの間違った育毛法
③ストレスなどによる血行障害

 髪の成長の源は、髪の毛よりもさらに細い毛細血管をとおして、毛母細胞に供給される酸素と栄養素です。
 ストレスを受けると毛細血管が収縮するため、血流が滞りがちになり、毛母細胞の酸素不足と栄養不足を招きます。また、年齢とともに毛細血管にコレステロールなどが溜まりはじめたり、毛細血管が衰えてくると、毛母細胞に供給される酸素と栄養素が少なくなるので、髪が細くなったり抜けたりします。
【血行障害の原因】
●ストレス
●コレステロールの蓄積
●毛細血管の衰え
ストレスなどによる血行障害
④頭皮下の老廃物

 髪の毛には体内の消化しきれなかった老廃物を排泄する機能が備わっています。そのため、頭皮の下には血流によって老廃物が運ばれます。髪はこの老廃物を取り込みながらつくられ、体の外へと伸びてゆきます。
 ところが、髪の毛の排泄機能を超える多量の老廃物が頭皮の下に蓄積すると、毛母細胞は弱ってしまい髪は抜け落ちてしまいます。本来は飲み薬や塗り薬の常用が招く現象ですが、健康食品の普及に伴い、サプリメントなどの多用による老廃物の蓄積が、大量の抜け毛を招くケースが急増しています。
【老廃物の原因】
●飲み薬や塗り薬(頭皮、全身含む)の常用
●サプリメントの多用
●加齢
老廃物が蓄積し、毛母細胞が弱る

5.大きなフケ

 大きなフケは漢字で「雲脂」と書きます。文字通り、雲のように重なった脂という意味で、酸化した皮脂と、古くなった角質(アカ)、そしてチリやホコリなどの汚れが幾重にも重なってできたものです。
 大きなフケは、洗髪不足や洗い残しなどが原因で頭皮に積もってしまった汚れですので、毎日正しいシャンプー法を行うと簡単に解消できます。

6.細かいフケ

 洗髪不足などから発生する大きなフケとは全く逆の原因で発生するのが、細かいフケです。
 細かいフケは、まだアカとなっていない角質層が、乾燥や肌荒れによって剥がれ落ちてしまったものです。
 洗浄力の強いシャンプーや、頭皮の洗いすぎで頭皮が肌荒れを起こしてしまったり、爪やブラシなどで頭皮を洗って角質層を傷つけるなどの間違ったシャンプー法が原因で発生します。また、シャンプー後にコンディショナーなどを使用せず、頭皮が乾燥して角質層がめくれることも細かいフケの原因となります。
乾燥や肌荒れで角質層が剥がれる

7.男性ホルモンは薄毛の原因ではない

 「男性ホルモンが多いとハゲになる」という説がありますが、この説は「男性ホルモンが血流によって毛根にたどりつき、ある種の働きをして毛根をだめにする」という非常に曖昧な論法からきています。もしこの説が正しければ、男性ホルモンが最も多く分泌される青年期から壮年期にかけて、総ての男性はツルツルになってしまいますが、現実にはほとんどの男性の髪は豊かです。
 このことからも男性ホルモンが薄毛の原因ではないことをご理解いただけると思います。
 人の身体に生えている毛の中で、性ホルモンに影響される毛は、腋毛、恥毛、男性のヒゲ、スネ毛などで、これらの毛は、思春期に至り、性ホルモンの分泌にともなって、生えたり濃くなったしますが、生まれた時にすでに備わって いる髪の毛や、眉毛、まつ毛などは、性ホルモンに影響されるものではありません。

8.毛穴はなくならない

 元々ある毛穴がなくなることはありません。たとえば皮膚の一部がむけてしまっても元に戻るように、毛穴は何らかのトラブルによって一時的にふさがっても条件が整えば元に戻る仕組みになっています。
 つまり、寿命がくる前の髪が抜けると、人体の保護機能が働き一時的に毛穴がふさがれますが、毛穴は頭皮がへこんでできていますので、頭皮がすこやかならいつでも元の毛穴が再生して、新しい髪の毛が生えてきます。

9.髪と肌の成分は同じ

 髪の毛は、表皮のいちばん外側の細胞である角質が変化して出来たものです。この角質細胞の主成分は軟質ケラチンというたんぱく質ですが、髪の毛になると硬質ケラチンになります。
 つまり、髪の毛も肌も、かたい、柔らかいの違いはあっても、ともにケラチンという同じたんぱく質を主成分にしてできているのです。
 また、頭皮がへこんで毛穴がつくられ、その毛穴が変化して髪の毛がつくられていますので、頭皮の状態が悪ければ、当然発毛量が少なくなります。
 女性が化粧品に神経をつかうように、頭皮の健康度を左右するシャンプーは、肌に良いものでなければいけません。
髪と肌の成分は同じ

10.薄毛は遺伝ではない

 脱毛は、酸素不足や、栄養不足、またはその両方が原因で、毛母細胞の活動が弱まり、新毛の生産が少なくなったり、すでに生えている髪の毛が細くなったり、抜けたりする現象にすぎません。
 薄毛に至るまでにはさまざまな要因や経過がありますが、その原因は、毛根、毛母細胞の酸素不足や、栄養不足という極めてシンプルなものです。
 頭皮の汚れや肌荒れが毛母細胞への酸素の補給不足を招き、毛細血管の機能低下が毛根への栄養不足をもたらした結果、脱毛という現象を引き起こしたのです。
 毛根、毛母細胞の酸素不足や、栄養不足が解消すると、新毛の台頭が活発になります。当然抜け毛も減り、細くなった髪も丈夫な髪に戻ります。
 頭皮を清潔ですこやかに保ち、人工的に毛根や毛母細胞に必要な栄養価の高い養分を補給すれば、脱毛は回避できるし、簡単に解消します。
 薄毛は遺伝ではありません。
 私たちの健康維持のために老廃物を排泄し、大切な脳を急激な温度差や衝撃などから護っている、脳の守り神である髪の毛は、本来なら生涯なくなるものではありません。
 適切なお手入れさえ行えば、人はハゲにはならないのです。



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