薄毛が加速する
やってはいけない育毛法
文:髪と肌の研究者 東田雪子
出版書籍
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1.頭皮にスキッと爽快感を与える

 スキッとする原因は、頭皮の熱が瞬時にうばわれるためにおこる感覚です。
 この種の刺激剤は、急激な温度差によって血流を促進させることを目的としていますが、かえって頭皮や毛細血管、皮下組織に負担をかけるばかりで、脱毛を促進させてしまいます。
 同時に、頭皮の温度が急激に低くなると、この温度差が大切な脳に伝わらないように、頭皮がだんだん厚く固くなるという現象を招きます。
 その結果、髪が細くなったり、発毛量が減少してしまいます。
スキッとする爽快感は危険信号
スキッとする爽快感は危険信号

繰り返される急激な温度変化や刺激に対抗して頭皮が厚く固くなる。

2.頭皮を叩く

 表皮と頭蓋骨の間には、真皮、皮下脂肪組織、毛細血管、毛母細胞、毛乳頭、毛根、神経など、たくさんの細胞や機能が詰まっています。
 そこをブラシやパッティングマシーンなどでたたけば、皮膚の中のさまざまな組織が悪影響を受けてしまいます。ときには毛細血管を傷つけたり、破壊を招いたりして、毛根への栄養補給ができなくなり、かえって脱毛を促進させてしまいます。
 そのうえ頭皮をたたき続けると、この衝撃から頭部を護るために皮膚のバリヤー機能が働き、だんだん頭皮が厚く固くなります。
 頭皮が厚く固くなると、うぶ毛が出にくくなります。
 頭皮をたたき続けると、脱毛を促進させるだけでなく、その後の育毛にも悪影響をあたえてしまいます。
血管や皮下組織が損傷し、
発毛・育毛が困難になる
頭皮を叩く

3.頭皮に振動を与える、こする、揉むなどのマッサージ

 頭皮をマッサージすると、血流が促進されて、育毛に効果的と考えがちですが、頭皮のマッサージは育毛の妨げになります。
 たとえば、両手をこすりあわせると、摩擦によって発生した熱で手のひらは温かくなります。
 頭皮の場合も同じで、器具を使って振動を与えたり、こすったり揉んだりすると頭皮の温度が上昇し、強くこすり続けると皮膚がすりむけてしまうこともあります。
 すると、頭皮を守るために皮脂の分泌が促進されますので、脂性がひどくなってしまいます。
また、頭皮への振動やマッサージを続けると、皮膚が厚く固くなってしまうために、発毛・育毛には逆効果になります。
摩擦による熱で皮脂の過剰分泌を招く
頭皮に振動を与えたりマッサージをする

4.高周波などの電気器具を頭皮にあてる

 高周波などの電気器具を頭皮にあてることによって、頭皮の深部の皮下組織が変質してしまったり、時には完全に破壊されてしまうこともあります。
 このような状態に陥ると、急激で深刻な脱毛に見舞われてしまいます。
 私たちの身体には自然治癒力が備わっていますが、変質、もしくは破壊されてしまった皮下組織の改善にはかなりの時間がかかります。
 頭皮に高周波などの電気器具を使用されたことのある方の髪の回復は、相当の時間を要します。
頭皮の深部を変質させてしまう
高周波などの電気器具を頭皮にあてる

5.育毛剤浸透器具の使用

 私たちの身体は、頭の先からつま先まで一枚の皮膚でスッポリと覆われています。その皮膚の一番外側の表皮には異物質が体内に入るのを防ぐための強力なバリアー機能が備わっています。私たちがお風呂に入っても体内に水が入り込まないのは、このバリアー機能のおかげです。
 ところが、育毛剤を頭皮の中まで浸透させる器具を使用すると、この皮膚のバリアー機能を破り、余分な成分まで強制的に入れ込んでしまいます。
 強制的に入れ込まれた余分な成分は、周辺の皮膚を化膿させたり、傷つけます。
 育毛剤を頭皮の中まで浸透させる器具の使用は脱毛を悪化させるばかりだけではなく、その後の髪の回復を困難にします。
皮膚のバリアー機能を破り、
余分な成分まで
強制的に入れ込まれてしまう
育毛剤浸透器具の使用

6.薬草やハーブ、果汁、アロエなどを頭皮に塗る

 「育毛のために○○を頭皮に塗るとよい」という情報から、様々なものを頭皮に塗る方がいますが、たとえば果汁などを頭皮に塗りつけると、果汁そのものが汚れになります。同時に、空気中のチリやホコリが付きやすくなります。
 また、頭皮に塗った様々な成分が、時間とともに徐々に頭皮下に入り込み、残留した老廃物が毛母細胞を弱らせ、結果、脱毛が促進されてしまいます。
頭皮に様々なものを塗り付けると
脱毛が促進される
薬草やハーブ、果汁、アロエなどを頭皮に塗る

7.飲み薬、塗り薬を濫用する

 髪の毛は、体内の老廃物を排泄する役割も担っています。たとえ手足に塗った薬であっても、その余剰成分は老廃物となって、頭皮下に集積されます。そしてその結果、深刻な脱毛症を発症させてしまいます。抗がん剤や放射線などによる副作用で髪が抜けてしまうのも、この症状の現れです。
 私たちが日常使用しているハンドクリームやにきびの治療薬、アトピーの治療薬などによっても、同じように脱毛が誘発されます。
 この場合の塗り薬は、頭皮に限らず顔や手や足、背中への使用を含みます。


髪のもうひとつの役割と薬害による脱毛
飲み薬、塗り薬を濫用する

8.健康食品やサプリメントを多用する

 サプリメントなどの健康食品の普及に伴い、多用や過剰摂取による薄毛が急増しています。このケースの脱毛は、進行を止めるのが非常に困難です。
 薬、サプリメント等を摂取される必要性がある場合は、医師の診断を仰ぎ、使用目的、使用薬、使用量などを慎重に検討してください。


各種栄養素の過剰摂取症例




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